FXのシストレとは?システムトレードで自動売買化する方法

FXには裁量トレードとシステムトレード(シストレ)がある。システムトレードは自動売買機能で、トレードルールに従って自動で取引が行われる。自動売買なら日中忙しい人でも、気軽にFXができるのでオススメ。国内FX会社が提供するシストレではPC版とスマホ版があり、フルオート機能を使えば収益率200%を超えることも!ただしシステムトレードではチャート分析能力が身に付かない、手数料が高いなどのデメリットもある。
この記事の目次
FXにおけるシストレとは「システムトレード」を指しています。
FXに限らず、金融業界では主にプログラムによる高頻度取引(通称HFT)をはじめとする自動売買の仕組みを略して「シストレ」や「アルゴリズム取引」などと呼ぶようになりました。シストレの機能を使えば、日中忙しい方でも自動売買できるので便利です。
本記事では、FXの売買を自動化(システムトレード)する方法について説明します。
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FXにおけるシステムトレードの仕組み
プログラムによる自動売買取引のことをシステムトレードと呼ぶ
FXにおいてシステムトレードとは「自動売買取引」を指します。
ヘッジファンドなどが利用するプログラムによる高頻度取引(通称HFT)などのアルゴリズム取引、国内FX会社などで提供されているような予め簡単に決めておいたトレードルールを設定するとシステムトレードが自動売買をする仕組みや、メタクォーツ社が提供しているMT4という取引ツール上で動作するEA(エキスパートアドバイザー)など、自動売買取引にも様々な種類があります。
主なシステムトレード
- プログラムによる超高頻度取引、超高速取引(high-frequency trading, 通称HFT)
- MT4上で運用するEA(エキスパートアドバイザー)による自動売買取引
- 国内FX会社などが提供している独自開発系のシステムによる自動売買取引
システムトレードの対局にあるのが「裁量トレード」です。裁量トレード(さいりょうとれーど)は、手動のFX取引でエントリーの判断、利食いや損切り等、すべて、自分で見極めて取引を行う点に違いがあります。
以下に、システムトレードと裁量トレードの違いをまとめてみました。
システムトレードと裁量トレードの違い
区分 | 内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
システムトレード | 自動で取引を行う(自動売買) | 時間に左右されない、戦略通りにトレード出来る | テクニカル分析のチカラが付かない |
裁量トレード | 手動で取引を行う | 自分が取引したい時に取引できる | 取引のタイミングを計るのが難しい |
システムトレードのメリットは、客観的視点で取引できる点にあります。通常の裁量トレードでは、私たちが相場の状況に合わせて取引を行うため、ついつい余計な感情が入ってしまいます。
しかし、システムトレードの場合は「機械が売買」を行うため(一切の感情が入らず)正確に損切りや利食いが行われます。これなら、FX初心者でも失敗が少なく、比較的安全にトレードできますね!
チェックポイント
ストラテジーとは?
ストラテジーとは、ある目的を達成するための戦略や運用方法を指します。FXでは、投資手法やルール、資金の管理方法などを含めて「ストラテジー」と呼んでいます。
また、システムトレードの分野では、自動売買の取引情報を提供するプログラムやトレーダー(ランキング機能)のことをストラテジーと呼んでいます。システムトレードのツールには、自分でストラテジーを設定するものや、いくつか用意されたストラテジーの中から選択するもの、ストラテジーを自動設定する「フルオート機能」があります。
システムトレードの種類は2タイプ
システムトレードには、大きく分けて二種類のタイプがあります。
システムトレードの種類
区分 | 内容 | 難易度 | 料金 |
---|---|---|---|
A. 選択型システムトレード | あらかじめ用意されたストラテジーの中から条件を選択する。 | 初心者~中級者 | 無料 |
B. 開発型システムトレード | 複雑な条件を自ら設定する必要がある。 | 上級者 | 専用のプログラムを購入、または自分で開発する |
FX初心者の方は、Aの選択型システムトレードを利用しましょう。
Bの開発型システムトレードは、複雑な条件やプログラムを自分で設定する必要があり、プログラム以外にも、FXの高い知識が要求されます(MT4のEAなどのように有料である場合が多い)。
Aの選択型システムトレードは、システムトレードに対応したFX会社や証券会社が無料でツールを提供しています。
FX会社が提供しているシステムトレードの基本機能
国内FX会社が提供している選択型システムトレードには、どのような機能があるのでしょうか? 一般的なシステムトレードツールを例に「使える機能」をチェックしてみましょう。
システムトレードで使える代表的な機能
ランキング機能 | 収益率が高いトレーダーをランキングで表示、お気に入りのトレーダーが実践するストラテジーが設定できる機能。 |
---|---|
プログラムの自動入れ替え機能① | トレーダーのなかから、好調なプログラムを選択、自動で入れ替えしてくれる機能(フルオート機能) |
プログラムの自動入れ替え機能② | 世界中のプロ投資家が生み出したプログラムの中から、最も優れた機能を自動で入れ替えする機能(フルオート機能) |
簡単設定機能 | 収益率や最大リスク、必要な資金から自分に合ったストラテジーが選べる機能。 |
カスタマイズ機能 | 資金・通貨・ステータスを自分でカスタマイズできる機能。 |
表中の「プログラムの自動入れ替え機能」は、フルオート機能と呼んでいます。同機能については、本記事の後半で詳しく解説します。
システムトレードはPC&スマホに対応!
システムトレードは、PC版だけでなくスマートフォン(iPhone/Android)にも対応していますが、各FX会社や証券会社によって「推奨環境」が異なります。必ず対応状況を確認した上で、デイトレードを始めてください。
チェックポイント
フルオート機能とは?
ストラテジーの中から、好調なプログラムを選択し、自動で入れ替えを行う機能を「フルオート機能」と呼んでいます。かつてはミラートレーダー(例:FX プライム by GMO)と呼ばれる、選択型システムトレードがメジャーでした。
現在は「フルオート機能」と呼ばれる、好調なプログラムを自動で選択し入れ替えする自動システムトレード機能が誕生しています。2018年7月現在、フルオート機能に対応しているのは、インヴァスト証券の「シストレ24」だけです。
FX会社が提供しているシステムトレードの設定方法
FX会社が提供しているシステムトレードの設定方法ですが、PC版の場合とスマートフォン版によって、設定方法が異なります。
FXシステムトレード(PC版)の設定方法
各FX会社・証券会社の会員ページにログインし、システムトレードのページにアクセスすれば、そのまますぐにシステムトレードが始められます。
画像出典元:みんなのシストレ(みんなのFX)
ただし、PC版の中にもダウンロードが必要なものや、対応ブラウザ(Google Chromeなど)が限定されたサービスもあります。インストール前に「推奨条件」を確認した上でトレードを始めてください。
システムトレード(スマホ版)の設定方法
スマートフォン専用アプリが提供されていれば、AndroidやiPhoneでもシステムトレードが行えます。また、スマホ版が無い場合は、スマートフォンから直接ブラウザを通じて、システムトレードを行ってください。
ただ、OSやブラウザが対応していない場合は、正しく表示されない場合があります。各サービスの対応ブラウザや推奨環境を確認した上で、取引を始めてください。
FXの自動売買「フルオート機能」を使いこなすコツ
FXの自動売買には、一部「フルオート機能」に対応したサービスがあります。
例えば、インヴァスト証券のフルオート24というサービスでは、好調なストラテジーを自動入替する便利な機能を搭載しています。ここまで「システムトレードは、ストラテジーを選択して…」という説明をしましたが、フルオート機能であればストラテジーを選択する必要もありません。
画像出典元:インヴァスト証券(シストレ24)
フルオート機能がストラテジーを自動で選択・随時入れ替えをしてくれるので「完全自動管理」でFX取引が行えます。
システムトレードのフルオート機能は収益率200%を超えることも!
インヴァスト証券のフルオート機能では、年間収益200%を超える優秀なプログラムも登場しています。
画像出典元:インヴァスト証券(シストレ24)
FX初心者の私たちは、ただ参加するだけでOK。世界中の優れたトレーダーや優秀なプログラムが、自動で利用できるのですから驚きです。これこそ『究極のFX自動売買機能』と言えますね!
FXにおけるシステムトレードのデメリットは?
ここまで良い面ばかりを説明してきましたが、システムトレード機能にも、いくつかのデメリットがあります。
システムトレードは手数料が高い
まず、システムトレードは一般的なトレードと比べて「手数料が高め」に設定されています。例えば、ひまわり証券のシステムトレードでは、通常のドル円スプレッドが1銭なのに対し、システムトレードでは2銭と、スプレッド幅が2倍も広く設定されています。
FXは手数料を少なく、スプレッド幅を狭くするのが「勝率を上げるコツ」ですが、手数料が掛かりすぎるのも考えものですね。
ストラテジーの中には儲からないものがある
システムトレードの「ストラテジー」の中には、一部儲からないプログラムが混じっています。このため、選択型システムトレードの場合には「どれを選ぶのか」が勝率を大きく左右します。
システムトレードもストラテジー選びができない…という場合には、フルオート機能を利用するのが一番です。
フルオート機能は「チャート分析能力」が身に付かない
フルオート機能にもデメリットがあります。それは、フルオート機能を使うと、FXのチャート分析能力が全く身に付かないという問題です。FXを始めたにも関わらず、チャート分析能力が磨かれず、知識0のままトレードをするのも間違いではありませんが…。例えるなら「自動運転の車」にずっと乗り続けているような、何とも言えない不安を感じますね。
このため、裁量トレードで基礎知識を身に付けて、コツコツトレードの経験を積みたいという方にはシステムトレードやフルオート機能ではなく、通常のFX取引をオススメします。通常のFX(裁量トレード)でも、基本を忠実に押さえれば、コツコツ利益が狙えます。
FX各社のシステムトレードとフルオート機能の対応状況
最後に、FX各社のシステムトレードと、フルオート機能の対応状況をまとめておきます。
システムトレードに対応しているFX会社一覧
会社名 | システムトレード(※) | プログラム機能 | 売買シグナル | 未来予測 | フルオート機能 |
---|---|---|---|---|---|
インヴァスト証券 | 〇 | - | - | - | 〇 (シストレ24) |
IG証券 | - | - | 〇 | - | - |
セントラル短資FX | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
アイネット証券 | 〇 | - | - | - | - |
FXブロードネット | - | 〇 | - | - | - |
外為オンライン | - | 〇 | - | - | - |
FXプライムbyGMO | - | - | - | 〇 | - |
FXトレード・フィナンシャル(FXTF) | 〇 | - | 〇 | - | - |
マネースクウェア・ジャパン | - | 〇 | - | - | - |
ひまわり証券 | 〇 | 〇 | 〇 | - | - |
みんなのFX | 〇 | - | 〇 | - | - |
マネーパートナーズ | - | - | 〇 | - | - |
YJFX! | - | 〇 | - | - | - |
※ 表中のシステムトレードは「ストラテジー選択型」を指しています。フルオート機能を搭載しているのは、インヴァスト証券の「シストレ24」だけですが、選択型システムトレードについては、表中のFX会社と証券会社が導入しています。
日中トレードできない、自動でサクサク運用したいという方は、システムトレードを導入しましょう。
まとめ|システムトレード(自動売買)は忙しい人にオススメ!
最後にシステムトレードとフルオート機能について、本記事の内容をまとめておきます。
- FXには裁量トレードとシステムトレードがある
- システムトレードは、トレードルールに従って自動売買する機能
- 国内FX会社が提供するシステムトレードはPCとスマホに対応
- 国内FX会社が提供しているシステムトレードは、フルオート機能を使えばストラテジーを自動設定してくれる!
- 国内FX会社が提供するシステムトレードは手数料が高め、場合によっては儲からないものもある
- 国内FX会社のシステムトレードはフルオートは便利だが、チャート分析能力が身に付かない
- 高度な取引ルールで自動売買させたいなら、MT4を利用可能な国内FX会社がおすすめ!
システムトレードやフルオート機能は、大変便利な機能です。ただ、場合によっては手数料が掛かりすぎる、儲からない、チャート分析能力が身に付かない…などのデメリットがあります。
自動売買を使う時には、良い部分と悪い部分の両面を知った上で、賢く使い分けましょう。
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